ふすまや障子は、張替と補修を繰り返し行うことによって、いつまでも新鮮な仕切りとして使える、日本独特の建具です。
色が褪せたり、破れたり、汚れが目立ってきたときに、インテリアの模様替えの気持ちで、いっそ和室全体をリフレッシュしてみることをおすすめします。ふすま紙や障子紙のデザイン変更に合わせて畳表を替え、同時に部屋のクリーニングを清掃業者にお願いすれば、お部屋は見違えるようになります。和室はこうして新しい住まいに模様替えすることができます。
なお、ふすま紙や障子紙には、素材もグレードも、多様な種類がそろっています。お好みの素材を選ぶことが、ふすまや障子を永く使う上では、大切な作業です。そこで、まず張替をどのような目的で行うかについて確認しておきましょう。
和室は元々大変フレキシビリティ(適応性)に富んだ空間です。昔より和室は、茶の間であり、来客を迎える間であり、くつろぎの間であり、寝室にもなる、使う側次第でいく通りもの役割もこなすマルチな空間でした。近年、和室の活用法やその便利さを知らない、体感したことがない若い世代が増えていることは残念でなりません。そして、和室に設置される建具である「ふすま」や「障子」は、空間を仕切ることもつなげることも出来る可変性に富んだ建具で、和室が持つ適応性をさらに高めてくれる魅力的な存在です。
また、ふすまや障子は模様替えやリフォームの際、襖紙や障子紙を貼り替えるだけで新品のように美しくなる、大変エコな建具でもあります。また、日本の気候に合うよう設計されており、梅雨の時期などには湿度を調整する「調湿機能」も発揮します。つまり室内環境に良い構造をしているのです。そして下地などの本体を手入れしながら長く使うことができるので、エコの観点からもサステナビリティ(持続可能性)のある建具と言えます。
環境にも見た目にも美しい、ふすまや障子を見直してみませんか?
これから新しく住まいのプランに入る方は、ぜひ和室が持つ可変性や適応性に注目していただき、和室のプランをご検討ください。住まいは時の変化とともに家族構成も変わり、部屋の使い方やデザインを変えたくなるものです。その時に和室が持つ柔軟な適応性が活かせれば、ローコストで手軽に模様替えや使い方を変えることが出来ます。ぜひ、新しい時代の和室を作っていきましょう。